久保田 明子 先生 Akiko Kubota

医学博士 眼科専門医

目の筋トレ「Megicミラートレーニング」誕生秘話

パソコン、スマホの使いすぎで強度近視に!重症化すると失明のリスクも?

今や私たちの生活に欠かせないパソコンやスマートフォン。モニターを見続ける時間もずいぶん長くなりました。このような習慣が視力低下の原因や近視度数の進行に関係することが近年わかってきました。日本人に最も多い近視は眼球の長さ(眼軸長)がラグビーボールのように長くなる軸性近視というもの。眼軸がどんどん長くなり眼球が変形するほど近視が進むと強度近視となり、網膜や視神経に負担がかかり失明につながる病気のリスクを高めてしまいます。今や大人だけでなく子供も授業でタブレットを使用する世の中。完全に私たちの生活からVDT(Visual Display Terminal)を排除するなんて無理に決まっています。「なにか別の方法で私たちの目を守れないか?」と思ったのが開発の動機です。

一人でできる眼球周囲の筋トレ器具を考案。

視力低下の原因の一つに、目の中の調節に関わっている筋肉(毛様体筋)の疲労があります。毛様体筋は近くを見る時に収縮し、遠くを見る時にゆるみます。近くばかりを見続けていると、毛様体筋は常に緊張状態。長時間続くとその状態で凝り固まってしまい、遠くを見るのが苦手な目になってしまいます。さらにすすむと目は眼軸長を伸ばすことで(眼球を変形させることで)ピントを合わせようとします。そうなる前に、眼筋トレーニング!また一定のところばかり見ていると、眼球を動かす筋肉も運動不足になるのではと、視力回復センターの専門家に効果のあるトレーニングについてアドバイスを受けました。センターでは親指を見ながら行うトレーニングを教わりましたが、これは一人ではできない。そこで、常に自分の目でチェックしながら眼球周辺の筋肉を動かせるように鏡を用いた器具を作ろうと考えました。誰もが使いやすいように、そして小学生には筆箱に入れてもらえるように大きさやデザインを追求。特に、鏡は曲面や映り込みにこだわり、ある高級車のミラーを製造している会社に依頼しました。

Megicブランドで日本人の「見る力」をサポートしたい。

こうして誕生した「Megicミラートレーニング」は、現在世の中への啓蒙期にあります。私は眼科医であると同時に、フィットネスビキニの大会で入賞経験のある筋肉のスペシャリストでもあります。そこで、普段行っているトレーニングのように、楽しく眼の筋肉を鍛えるトレーニングプログラムを考案し、動画も作成して、その使い方と効果を広くアピールしています。「Megicミラートレーニング」は、小学生に限らず、IT技術者やクリエイターなど、VDT(Visual Display Terminal)と縁が切れない人々の視力も守り、この国の産業を支えることにもつながると信じています。今後は、アイシートやサプリといったシリーズ製品の開発・販売も広げ、Megicブランドで日本人の「見る力」をサポートしていきたいです。

〈プロフィール〉
久保田 明子 先生 Akiko Kubota

  • 眼形成の専門医 

ほかの開発者インタビューOther interview